有害鳥獣防護柵について
有害鳥獣防護柵については、鳥獣被害を防止するうえで有効な対策になりますが、間違った方法で柵を設置しても、効果がでなかったり、長続きしない状態になってしまいます。防護柵の効果を最大限に発揮するために、有効な防護柵を設置し、適正な維持管理を実施するよう心がけましょう。
防護柵の種類と特性
障壁によって侵入を防ぐ(物理柵) | 学習効果によって侵入を防ぐ(心理柵) |
ワイヤーメッシュ・防獣ネット等 |
電気柵 |
・物理的な障壁によって侵入を防ぐ ・対象とする動物によって高さの調整が必要 |
・侵入しようとすると電気ショックが加えられると学習させることにより侵入を防ぐ ・対象とする動物によって電線の段数や設置間隔の調整が必要 |
物理柵の注意点
①地面の起伏や柵の隙間については、鳥獣のもぐりこみや柵下の掘削を防止するため地表付近の柵を埋め込んだり、外側に折り返して杭などで地際を固定する。
②斜面地では、飛び越えられないようほかの部分より高く設置する等の対策する。
③ワイヤーメッシュの目合いについては、対角線を結んだ長さが加害鳥獣の顔よりも小さいものにする。
④鳥獣が侵入しようとした後は網がほつれたり、地面が削れていたり、支柱が曲がっていたりするので修繕を実施する。(弱い部分はそのあと攻撃され続けるため)
電気柵の注意点
①電線の高さは地面に凹凸があっても地表から一定の高さで設置する。(凹凸があった場合はそこに支柱を追加し高さを調整する。)
②鳥獣がコンクリートやアスファルト舗装に乗っていると効果がないことがあるためそれらのものから50cm以上離す。
③電線を張った日から撤去するまで24時間通電する。(野生鳥獣は昼間も出てくるため)
④電線に雑草等の障害物が接触すると電圧が低下すること及びバッテリーの寿命を早めるため、定期的に除草する。(防草シートでも可(なるべく専用))
防護柵の選択について
加害獣を特定し効果的な柵を設置するようにしてください。
鳥獣の種類により、防護柵の設置の高さや注意する点が変わります。
詳細な情報につきましては下記を確認してください
■野生鳥獣による被害防止マニュアル等(農林水産省HP)
※電気柵については危険性があるため注意が出ております。下記を参考にしてください。
■鳥獣による農作物等の被害の防止に係る電気さく施設における安全確保について
※参考(効果を保証するものではないが効果が上がるとされている。)
鳥獣種類 | 防護柵種類 | 参考設置方法 |
鳥類、カラス | テグス(カラスのみ) 防鳥ネット |
対象農地を囲うように設置 |
イノシシ | 樹脂ネット網 ワイヤーメッシュ トタン等 電気柵 |
物理柵の場合 1.2m以上の高さ (上部に外側の折り返しがあるとよい) 電気柵の場合 2~3段で20cm以下の間隔 |
シカ | 物理柵の場合 2m以上の高さ (法下の場合はさらに高さが必要) 電気柵の場合 3~5段で20~40cm以下の間隔(下は狭く) (参考:地上から20cm、20cm、30cm、30~40cm、40cmの間隔※イノシシ兼用可 |
|
アライグマ、ハクビシン | 電気柵 | 地上から5cm、10cm、15cm、20cmの位置に4段 |
タヌキ、アナグマ | 地上から10cm、20cm、30cm、40cmの位置に4段 | |
サル |
複合柵(下段物理上段電気) |
下段にワイヤーメッシュ等の物理柵を設置し、物理柵の上から10cm間隔で3段の電気柵を設置する。 |
・小動物については木登りができるので物理柵だと登って超えられることがある。 ・複合柵はサル以外にも使用できるが、設置の難易度が高いため省略しております。 ・電気柵についてはメーカーが情報を出しておりますので詳細を確認ください。 |
お問い合わせ |
小鹿野町役場 産業振興課 ℡0494-75-5061 |
---|