小鹿野町の指定文化財(追加)
『小鹿野町文化財ガイドマップ』発行後に指定された文化財を紹介します。
135 堤鋤月画『梅の図』つつみじょげつが うめのず
1隻・町指定有形文化財(絵画)
平成21年1月23日指
両神小森122 個人蔵
近藤醸造敷地内に保管される四曲一隻の屏風で、慶応3年(1867)に堤鋤月が親交のあった近藤氏の求めにより描いたものです。画面右側に描かれた梅の老木から大きく捻じ曲がった幹を画面いっぱいに描き、枝全体に梅の花を描いています。堤鋤月は、文化6年(1809)両神薄の生まれ、和蘭医学を学び、秩父地方の西洋医学創始者となりました。医業の傍ら近隣の子弟の教育にも力を注いでいます。水墨画を好み、特に梅の墨絵を得意としていました。堤鋤月の作品は伝わっているものが多くありませんが、本図のような大型のものはまれで、鋤月が得意とした梅の熟達した筆致とすぐれた構図をみせる貴重な資料です。
136 木魂神社神楽殿(津谷木の歌舞伎舞台)きむすびじんじゃかぐらでん つやぎのかぶきぶたい
1棟・町指定有形民俗文化財
平成21年1月23日指定
下小鹿野3301 木魂神社境内所在
木魂神社神楽殿は、毎年5月3日の例大祭に奉納される神楽・歌舞伎の舞台として使われています。境内は標高約320m、麓の集落から約600mの山道を登りきったところに本殿とともに建てられています。現在の神楽殿は昭和25年5月に完成したもので、地元総出で木材や砂・砂利などの材料を担ぎ上げて作られたものです。神楽殿から本殿にかけてはゆるい傾斜になり、屋外劇場のように見物しやすい地形に作られています。舞台は花道、桟敷席、二重舞台や振り落とし装置を備え、床下に楽屋が設けられています。祭りには十六神楽保存会と津谷木の人々による歌舞伎が上演され、秩父地域に残る歌舞伎舞台の中でも歴史的景観をよく残す舞台として貴重な存在です。